2006年11月24日

ドコモのクローン携帯について(読売エライ!)

読売新聞 - 識別番号同じ「クローン携帯」不正使用をドコモ初確認 より転載
" NTTドコモの第3世代携帯電話「FOMA(フォーマ)」から抜き出したICカードを、別の携帯に差し込んで「クローン携帯」を作る手口で、中国など海外から不正使用したケースが少なくとも6件あったことがわかった。
ドコモはこれまで、「クローン携帯の製造は技術的に不可能」としてきたが、社内調査で存在が確認された。
ドコモは、この6件で通話料を過大請求されたユーザーに計約26万円を賠償し、再発防止のためシステムを改修したという。
クローン携帯による不正使用について、ドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルはこれまで「不可能」としてきた。しかし今回、初めて確認されたことで、ドコモは公式見解の撤回も含め検討している。
ドコモによると昨年9月、「知人にかけたら外国人が出た」との問い合わせをきっかけに調査を開始。日本と中国でほぼ同時に通話したことになっているなど不自然な通話記録が見つかり、2005年8月〜06年2月の間の、中国、フィリピン、ガーナでのクローン携帯使用が確認された。
FOMAのICカードには、所有者を識別する15ケタの番号が割り振られているほか、認証のための各種情報を暗号化して記録している。すべての情報が一致した場合だけ交換機が通話を受け付けるため、ICカードを別の携帯に差し替えるだけでは使用できない仕組みとなっている。
今回確認されたクローン携帯では、いったん解約されたFOMAのICカードが使われていた。しかし、中国などの電話会社の交換機は、各種情報をすべてチェックする設定になっていなかったため、通話が出来てしまったという。
また解約されたFOMAのICカードの識別番号は、解約後2年程度で「再利用」されるため、不正通話による料金が別人に請求されていた。

ドコモでは今のところ、不正使用者の特定や、刑事告発などは行わない予定という。
ドコモは今年2月、数億円をかけて国内システムを改修したとしている。また解約されたICカードの識別番号は再利用せず「使い捨て」にする方針。(2006年11月23日3時0分 読売新聞)"



NTTドコモ - 重要なお知らせ : 読売新聞「クローン携帯初確認」との報道について より転載
"11月23日付けの読売新聞朝刊にて「クローン携帯初確認」との誤った報道がなされております。この事象は、海外の携帯電話事業者との相互接続(国際ローミング)で海外において通話を行う際、海外の携帯電話事業者側の交換機が認証行為を実施していなかったことにより発生した誤接続・誤課金であります。(略)
【発生原因】
携帯電話では、電話番号以外に携帯電話事業者が管理運用している個別の番号(IMUI)があります。この個別の番号と、端末とネットワークがそれぞれ持つ認証キーによって、携帯電話の接続に関する認証を行いますが、海外事業者の一部の交換機において例外的にこの認証を行わない設定になっており、かつ解約済みのFOMAカードに書き込まれている IMUI番号と同じIMUI番号が契約中の状態であったため、通話を接続してしまったことから、本事象が発生したものです
【対処】
当該海外携帯電話事業者に対し個別に交換機での認証を実施するよう依頼するとともに、国際会議においても、この事象を報告し、注意喚起、および改善依頼を行っております。
加えて、ドコモ側においても、2006年2月に正しい認証手続きを行わない交換機については、ドコモ側交換機で接続を拒否する機能を付加するとともに、この事象を継続して監視する機能を追加し、監視確認を行っております。"



このドコモ側の主張は簡単にひっくり返ると思います。
そもそもFOMA等の端末におけるクローン携帯の定義というのが微妙です。
クローン携帯 - Wikipedia
"クローン携帯(くろーんけいたい)は、「正式に契約された携帯電話と全く同じ電話番号を持ち、事業者側でその識別が不可能な端末がどこかにあり他人に利用されている」携帯電話のことである。"

システムのバグで「誤接続・誤課金」が生じたのではなく、「解約済みのFOMAカード」を悪用して認証を失敗させたために生じた「誤接続・誤課金」であるなら、それは「識別が不可能な端末」があるということですので、実質上ドコモはクローン携帯の存在を知った上で、それはクローン携帯ではないと開き直ったことになります。
(追記:なお、あくまでも「タダ乗り」であってクローンではないという意見も見られます[一例:みどりうかブログ クローン携帯では…ないよね]。しかしながら上記wikipediaの定義に従うならば、クローン携帯と言い得ると思います。まぁ定義の問題なので深く考えても意味無いですが。)

また、誤課金にしては請求額が高額であることに目を留めることが出来ます。普通の携帯ユーザーなら後から莫大な請求が来ることを恐れてそんなに通話しないでしょう。ですから悪用というラインで考えたほうが自然です。また、単なるバグであったにせよ、悪用しうる状況にあるわけで、この点は問題視するべきではないでしょうか。

さらに、大きな損害をこうむった事案でありながら「不正使用者の特定や、刑事告発などは行わない」のは不自然です。ドコモ側はおそらく認証などの部分を公開することのリスクを主張するんだと思いますが、本当に清廉潔白だと思うんなら、システム破りをした人をあぶりだしてきちんと対応をするべきでしょう。
いずれにせよ、ドコモは「当該海外携帯電話事業者に対し個別に交換機での認証を実施するよう依頼するとともに、国際会議においても、この事象を報告し、注意喚起、および改善依頼を行っ(た)」ということです。しかしこれは、国際的に認証方式が統一されていないということを暗示しており、ドコモのためにすべての企業が改善依頼に従うとは考えにくいですから、この問題はしばらく続くことになるのではないかと思います。


まぁ、報道内容がパケット通信じゃなかったということで、ドコモ側としては一安心なのかも知れませんね(^_^;)

(各種携帯電話会社の方へ。間違いや不都合な点がありましたら訂正もしくは削除しますのでコメントに記入してください。)

参照
ITmedia +D モバイル:「クローン携帯を確認」は誤報──ドコモがコメント
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0611/24/news020.html

おそらく、この一連の報道は
特定非営利活動法人日本情報保全協会の今週のハイテク問題第26回から発展したものであろうと考えられます。

日本情報保全協会 - 今週のハイテク問題 第26回 より転載
"ドコモの携帯電話FORMAにクローン電話が存在している。しかもそのクローン電話は日本国内ではなく海外に存在している。
そのカラクリ
ドコモのFOMAには、携帯電話番号の他にIMUIと呼ばれる番号の二つがセットで付与されていてSIMカード(FOMAカード)に書き込まれている。

(略)

中国に帰国したAが現地で使用できるGSM方式の携帯電話機を購入に、それに日本から持ってきたSIMカードを差し込み通話すると通話が出来てしまう。
これは中国の携帯電話事業者たとえばチャイナユニコムとドコモが国際ローミングを結んでいるためであり、かつ、チャイナユニコムがAが通話する都度ちゃんと交換機で「認証」をしなければならないのに、それを行っていない場合に起きてしまう。
海外の敬愛電話事業者の場合、交換機の工事とかをちゃんとやっていないことがあり、結果的に「認証」をしない状態になっていることがよくある。
要するにSIMカードのIMUI番号だけが中国のチャイナユニコムの交換機からドコモの交換機に飛びドコモの交換機はBが中国で利用しているものと認識してしまう。
そのため、Bは行ったこともない中国で利用したことにされ通話料もBが払わされることになる。Bから見ると自分が使っている同じ携帯番号の携帯が別にもう1台あることになる。つまりクローン。

(略)

ドコモの上層部はこのことを隠蔽しているようだ。
このことはボーダフォンでも同じ。方式が同じだから。でもauはSIMカードを使わない方式だからおきていない筈。ドコモの広報部に確認してみなさい。ボーダフォンにも聞いててみる必要があるでしょう"


その他(多数あってすべてを載せることは出来ませんが・・・)
ネットクローン携帯の存在は 多数に埋もれる日記/ウェブリブログ
ネットDANGER 「クローン携帯」確認
ネット現代徒然草 不正使用が不可能なんてありゃしない(NTT DoCoMo、「クローン携帯」を初確認)
ネットzara's voice recorder: クローン携帯は存在する



posted by metola at 12:11 | Comment(2) | TrackBack(3) | 変なもの
この記事へのコメント
こんばんは、りうかです。
いちおう紹介してもらったようでどももです。

まぁ定義の問題も含んでいるのであれなんども…
今回のでドコモがやらかしたことを隠そうとしたのはまぎれもない事実、そのドコモの隠そう精神はみんなでブーイングをしまくって欲しいぐらいの勢いです。
ただ読売の記事のタイトルだと「やはりクローン携帯は作れる」みたいにも受け取る人も出てくるだろうから、それは微妙に意味合いが違うだろうとおらは感じたわけです。
何でかと言うと、問題点はFOMAカードを他の端末に差し込んで使えるということではないんすよ。FOMAカードは元々差し替えて使える仕様なんで、それは当然誰かにカード取られたらタダで使えるのは自明の理。
それより問題なのは、以前使っていた番号を再利用する際の認証方法を導入していない地域でのローミングを認可していた辺りなわけですよ。仕様が仕様なのだからその辺りはしっかりしないとね。
ということで、最初からドコモの人が認証等がちゃんと行われているのを確認してからローミング開始すれば問題ないわけでして、それを見落としユーザーに迷惑を掛けて隠そうとした辺りがイヤンな感じなわけです。

何にしてもユーザーは自分で利用状況などをちゃんと確認し、紛失時などには速やかに対処しないとトラブルに巻き込まれたりあらぬ支払いをしたりするんだべね。

あとあれですよ、auには「au ICカード」という名称のR-UIMカードがCDMA 1X WIN向けに導入されているはずですよ。
セキュリティ機能があるので国内の端末で差し替えての利用はできませんが、 海外のSIMフリー端末に差し込んで使える可能性は0ではないそうですよ。
まぁFOMAも国内では今回のようなことはできないでしょうし、そういう意味では国際ローミング等をしている全てのSIM端末には危険があるというわけです。
Posted by りうか at 2006年11月27日 21:06
りうかさん。ありがとうございます!
しかし、auでも起こりえるんですねぇ。
>全てのSIM端末には危険がある

>最初からドコモの人が認証等がちゃんと行われているのを確認してからローミング開始すれば問題ないわけ
確かにこれに尽きるような気がします。ローミングサービスを無理に拡充しようとした結果かもしれません。

>ドコモの隠そう精神はみんなでブーイングをしまくって欲しいぐらいの勢いです
いや、これはブーイングものでしょう。マジで。でも日本のマスコミはドコモは神聖にして侵すべからずですからソバフォンは叩いてもドコモは叩かないかも知れませんね。
Posted by metola at 2006年11月27日 21:46
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